(一級着付け技能士について⑫)
試験の着付けは普段の着付けとは違う
着付け技能士の一級実技試験は、日頃お客様にしている着付けとは違うポイントに気をつけて振袖を着付けなければなりません。
センスを活かしたりお客様の雰囲気に合わせるのではなく、寸法通りに着付けます。
以前の記事でも私が実技試験に落ちたときの記事で、
規定の寸法を1か所でも外すと大きく減点されるのではないかという考察を書きました。
例えば半衿を出す幅はは2センチ〜2.5センチというように、5ミリの範囲でしか誤差が許されません。
審査は審査員が定規を持って、一人ずつモデルさんの着上がりを実際に測ってまわります。
もちろんですが試験の着付けの際は目盛り付きのクリップや目盛りがついたものは使えません。
私が意識した着付け方を書いてみました。
自分の体で測る場所を決めておく
例えば、自分の小指の先から関節の何番目の皺までが2.3ミリ!というように自分の体で測る場所を決めておきました。
おはしょりの幅や帯のたれの長さも練習のときに測って、自分の指や手首のここまで!というように寸法を決めて覚えておきます。
そうすれば着付けているときに確認しながら仕上げていけます。

帯の柄の位置を覚えておく
もう一つは、自分の帯の柄の位置を覚えておきます。例えば、ひだをとる位置など。
試験当日連れて行くモデルさんで、当日使う振袖と帯を使って事前に練習できることが前提ですが、
一級着付け技能士の実技試験は、自分でモデルさんを連れていきますし、振袖も帯も自分が持っていったものを使います。
体型も帯も、練習と本番で変わりません。帯を巻いたあとどれだけ余るかは同じですよね。

結び方が人に寄って違うかもしれませんが、私の場合は、
帯にひだをとるのはどのくらいの位置になるかなど、決めておき、帯の柄の位置を覚えておきました。
普段のお仕事の着付けではそんなことはなかなかできませんが、試験のときには可能です。
⚠もちろんですが、帯に目印などをつけて加工していくのはNGです。
少しでも参考にしてもらえたら嬉しいです。
練習に付き合ってもらえるモデルさんを確保できるのがやっぱり理想ですね。
良かったら過去記事も参考にしてください。
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