こんにちは。一級着付け技能士のかえでといいます。着付けのお仕事を10年以上しています。
着物を着てお出かけするようになると、遭遇する可能性のある着物警察。
私も着付けを習って着物でのお出かけを楽しみ始めた頃に遭遇したことがあります。
着物警察やお直しおばさんと言われる、勝手に着物を着ている人の着物や帯を直そうとしたり、
頼んでいないのに着付けやコーディネートにダメ出ししてくる人。
本当に嫌ですよね。
着物警察のここがイヤ
着物警察の何が迷惑かというと、頼んでいないのに声をかけてきて嫌な気分にさせられること。
勝手にさわる
まず、勝手にさわる。
着物や帯って、正絹のものも多く、
汚さないように自分でも気をつけて過ごしているのに
きれいかどうかわからない手で勝手にさわらないでほしいですよね。
頼んでいないのに直す
着付けが変だからと直そうとしたりします。
帯が今にも解けてしまいそう‥など明らかに困っているなら直してあげるのも親切かもしれませんが、
そうでなければ、ほっといてほしい。
おはしょりがクチャとなっている、半衿が見えていない、帯が下がってる‥など着付け初心者あるあるですが別に直さないといけないほどではないと思うんだけどな。
人の装いにケチをつける
「その帯の合わせ方は間違ってるよ」
「おはしょりが変になってるわ」
「お太鼓の大きさが‥」
求めていないのにダメ出ししてきます。
いやいや、それはあなたの基準ですよね？見ず知らず人に伝えないといけないことですか？
そもそも、洋服に置き換えて考えたら変なことしてると思いませんか？
ジーンズをウエストをずらして履いている人に、「ずり落ちそうよ」と言って、上にクイッてあげますか？
冬にノースリーブや半袖Ｔシャツを着ている人がいても「冬なんだから長袖じゃないとおかしいじゃない！」って注意しないですよね？
結婚式や卒入学、お茶会など、そういう場での装いについて自分の身内にアドバイスしてあげるならともかく、
ファッションとして気軽に着物を楽しんでいる場で、見ず知らずの他人に自分の価値観を押し付けるのは辞めてほしい。
なんで着物警察をしてしまうんだろう(私の妄想と考察)
個人的な見解と妄想も入ってますが、なんで着物警察をしてしまうのか考察してみました。
若さに嫉妬？
着物警察やお直しおばさんて、自分よりも若い方に注意しているイメージです。
年配の方が、ちょっとぐちゃぐちゃに着物を着てても、たぶん注意しない気がします。
着物を着ている若くて綺麗なあなたに嫉妬しているのでは？
マウントをとって日々の欲求不満を解消したい？
普段、自分が優位に立てる場面がなくて、そのストレスを解消しようとしているのでは？
着物だと知識もあって優位に立てる(と思い込んでいる)から、マウントをとる場面に使われてるだけかも。
かわいそうな人なんです。
価値観や考えが狭く浅いのでは？
人が自分と違う考えなのが許せない人っていますよね。
着物以外のことでも当てはまりますが
「これはこうでないといけない。そうしないのは正しくない」
「自分は間違っていないから注意して相手を不快な気持ちにさせてもいい」
自分が絶対的な正義だと思い込んでる人ってこわいなって思います。
着物警察への対処法は？
遭遇してしまったら仕方がない。心的や物理的な被害は最小限に抑えたい。
どうしたらいいだろう？
適当にあしらって離れる
私はこの適当に話を聞いてなるべく早く離れるパターンか多いです。
腹は立つけど、思ってもないけど、とりあえず
「そうなんですね〜、ありがとうございます(ﾆｯｺﾘ)」でなるべく早く離れます。
こっちは大人の対応ですよ。
失礼なあなたとは違いますから
と思いながら。
言い返す
言われたままだと腹が立つ！言い返してやりたい。
「失礼な人ですね」
「勝手に触らないでください」
着物警察の人って、言いやすそうな人に言ってきてる部分もあると思うんです。
怖そうな人には言わないと思うんですよね。
若くて大人しそうだと思って声をかけてきたのなら、ピシャリと言い返すと怯むかもしれません。
相手をシュンとさせることを言う(オススメ)
あと、知り合いに教えてもらって、いいなと思った返し方なんですけど、
相手をシュンとさせる。申し訳ないことをしたと思わせる作戦。
例えば、コーディネートを否定されたら、
「母の形見なんです(ｼｮﾝﾎﾞﾘ)」
着付けが変だから直してあげると言われたら
「高齢の祖母が手が痛いのに一生懸命着付けてくれたんです、直さないでください(涙目)」
みたいな。
相手に申し訳ないことをしたと思わせる返しをする方法。
よかったら試してみてください。
まとめ
着物警察について考察してみました。
着物警察に遭遇したせいで、着物で出かけるのが怖くなったり、着物を嫌いになってしまう人が少しでも減ればいいなと思って考察してみました。
もしも遭遇してしまったら
「変な人もいるんだなー。私は着付けが上達してもあんなふうにはならないように気をつけよう」と反面教師にして、
着物を楽しむことを続けていきましょう。
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