こんにちは。一級着付け技能士のかえでといいます。
お客様に着付けをさせていただくときは、お客様がお持ちの着付け小物で着付けていきますが、
お客様のお持ちの着付け小物を見て
うーん、これはちょっと気をつけて着付けしなきゃ・・・(心の声)
と思うことがたまにあります。
例えば、
- コーリンベルトが古くて、使うと壊れそう
- 腰ひもの本数が少ない
- 帯枕の紐が細くて短い
などなど。
“どんな着付け小物でも、技術で上手に着付けるのがプロ!”
と言われれば、それもその通りなのですが、
やはり、きれいな仕上がりにおいて着付け小物は重要だと私は思います。
着物を着るときに、準備しておきたいものと、気をつけてほしいことなど、着付け師からのアドバイスとしてまとめてみました。
おもに次のような方のために書いた記事です。
- 着付けをしてもらう予定があり、着付け小物をこれから準備する参考にしたい
- 着付けに必要な着付け小物がどんなものか知りたい
- 今ある着付け小物で大丈夫かどうか知りたい
足袋
足袋は着付け小物ではないですが、着物一式をレンタルしても足袋は自分で用意する場合が多いので、書きました。
足袋を準備するときに、シワシワになっていたらアイロンをかけておいたり、汚れていないか確認しておきましょう。
もし長く保管してしばらく履いていないものだったら、こはぜをとめたときに窮屈すぎないかなど、1度履いてみて確認しておくといいです。
もしもこれから新しく準備するのであれば、
足袋はストレッチのきいたものがオススメです。
ノーアイロンでも、しわになりませんし、長時間履いていてもラクです。
裾よけ・肌襦袢
裾よけ、肌襦袢は上と下が別々になっているタイプと、ワンピースのように一体になってるものがあります。
上にどんどん着付けていくので、私は裾よけの紐は少しゆるめに着付けていますが、
ワンピースの紐無しのタイプだと
“裾よけの紐の結び目があたって痛い“なんてことが起こらなくていいかもしれません。
タオル
タオルはフェイスタオルを準備することが多いと思います。
高級なふかふかのボリュームがあるタオルだと、体型によっては使いにくい場合があるので、
旅館でもらえるような薄手のものを、指定の枚数より少し多めに持ってきてもらえると着付け師は嬉しいと思います。
腰ひも
腰ひもの素材はモス(ウール)がおすすめです。
着物もすべらずしっかり着付けやすいです。
5本あれば余裕を持って着付けられます。
衿芯
衿芯は、硬めのものや薄いもの、商品によって違います。
衿の抜き方は好みもありますが、どちらかといえば、しっかりした素材のほうが衿の形がシャキッと決まる気がします。
コーリンベルト
着付け小物の中でも、コーリンベルトは消耗品だと思います。
何年も経ったものや、かなりの頻度で使ったものは、
プラスチックの部分が割れたりなど、壊れやすいです。
準備するときに、劣化していないか確認しておくといいですね。
伊達締め
伊達締めは、長襦袢と着物用に2つ用意します。
色んな素材のものがあります。
正絹の博多織のものがきれいに着付けやすいです。
正絹以外にもマジックテーブでとめるようなゴムのものや、シャーリングの入ったものなどあります。
シャーリングの入ったものは締めてもラクです。
帯枕
お太鼓結びのとき(留袖や訪問着などのとき)は一般的な形の帯枕です。
振袖の変わり結び用の枕は形が少し違います。
枕に直接ひもが付いているものより、ガーゼにくるまれているもののほうが、枕がしっかり背中に沿いやすく、背中から帯が浮きにくいです。
帯板
売られている帯板は、板だけでベルトがついていないものと、ベルト付きのものとがあります。
ベルト付きのものでも着付けはできますが、
新しく揃えるのであればベルト無しのもののほうが帯がきれいに仕上がります。
素材は、程よい固さで、薄すぎず、長さもある程度あるものがいいと思います。
まとめ
着物を着付けてもらうときの必要な着付け小物をまとめてみました。
私がお客様を着付けたときに、このほうが着付けやすくてありがたいな、と思ったことを基準に書きました。
留袖や訪問着などの着物の場合を想定してます。
振袖の場合は使う帯枕の形が違ったり、後ろ帯板や、変わり結びをするときの三段ひもが必要だったりと少し変わってきます。(またブログ記事にまとめたいと思います)
着付けの会場や着付け師さんによって、指定されるものが違うこともあるかもしれませんが、
少しでも参考になれば嬉しいです。
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